2011年01月15日
八重歯ガールと審美歯科 週刊新潮の記事より
 週刊新潮1月20日号に『間もなく決起集会も開かれる「八重歯ガール」が大増殖』というタイトルの記事が載っていた。
 記事によるとある歌手が審美歯科で施してもらった付け八重歯の写真をブログで公開してから口コミで評判になり、付け八重歯を希望する女性が増えたとのことである。
 記事には、八重歯の状態ではかみ合わせのバランスが崩れたり、ムシ歯になりやすいと書かれているが、わざわざ付け歯をするという事は、その場所にムシ歯や歯周病の原因であるプラークを停滞しやすくし、衛生環境を悪くするという事である。
 また文中には付け歯の値段としてタイプによって28000円あるいは4万3000円との記述もある。これを行っているのは歯科医なのであろうか?歯科医の仕事は口の健康の回復に努める事だと思うが、歯科医自らが口の健康を害する事を助長するような行為がはたして許されるのだろうか?
 昨日のブログでヒポクラテスの誓いについて取り上げたが、そこには自分の能力と判断に従って患者に利すると思う治療法を選択し、害と知る治療法を決して選択しないとある。
 歯科医の仕事は単なるファッションが口の健康に悪いという事を啓蒙すべき立場にあると思うのだが。

 
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