2010年12月23日
新しい予防歯科の取り組み「最新3DS環境 う蝕ステージ ペリオステージ」
 私はこのブログで予防歯科の大切さを説き、また自分でもそれについて取り組んできたつもりである。しかしながら、予防歯科の考え方もやはり歯科学の進歩とともに、以前とはまったく異なったものになりつつあるという事を「最新3DS環境 う蝕ステージ ペリオステージ」を読んで実感した。
 この本は、花田信弘著「オトナこそ歯が命」を読んで、もう一度3DS療法について勉強し直そうと思い、ネットで調べ購入したものである。
 「最新3DS環境 う蝕ステージ ペリオステージ」のP33 第2章 歯周病篇に「プロービングに代表される歯周組織(形態)検査は、臨床症状がなくても実施する機会が多いので一見、予防目的の検査と思いがちですが、歯周ポケット、出血点、歯の動揺などを検出するので、疾患進行度の状況(疾病発見/Case finding)を目的としています。う蝕症と対比させれば、''歯周ポケット検出''は、''う窩の発見''に相当します。」と書かれており、また3DS療法の前提として行われる各種歯周病臨床検査は「歯周ポケット形成に至るまでの過程の検出(リスク発見/Risk finding)が可能です。」とも記されています。
(一般の方へ:プロービングとは歯周病の検査に用いる金属製の細い棒状のものにメモリがついたものです)
 今までの予防がムシ歯や歯周疾患の早期発見、早期治療を目的とした二次予防(新庄文明先生著 成人歯科保健 医歯薬出版P40参照)であったのに対し、3DS療法の考え方は疾病そのものを防ぐ一次予防であると言え、一般の方がイメージしている予防そのものであるといえる。
 3DS療法に関しては予防処置であるので、疾病の治療を目的とする健康保険は使えない。しかしながら、これを行う事によって、よりリスクの高い神経の処置や歯周外科処置、インプラントを回避できる。
 本書の中で口腔外科出身の著者は、研修医時代に歯根嚢胞を摘出して、大きな充実感を得た記憶があるが、これは誤りで、う蝕が充分制御されている体勢下では、進行した歯根嚢胞など、大変まれな進行症例になると記しています。神経の処置、歯周外科および抜歯や義歯、インプラントはう蝕や歯周病が制御されていれば起こりえない処置なのです。
 この事を多くの人々にこのブログを通じ訴えていくとともに、う蝕や歯周病を完全に予防するための健康ステーションとしての体制作りに努めていきたいと思います。

 
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