2010年08月15日
パンキーインスティテュートの思い出
 1997年初めてパンキーインスティテュートに行った後、今まで以上にホリスティックデンティストリーを自分の診療の中に取り入れる事を決意し、すこしづつ患者さんの症例実績を作り始めた。
 そして、2000年に再び渡米しコンティナム鵺を受講した。この時まる1日特別講義をしていただいたのが、当時マイアミ州立大学歯学部のヘンリーグレミリオン先生であった。先生には解剖、生理から始まって、口腔の機能と健康についてのお話し、またTMDの診査、診断、治療法と多岐にわたって講義をしていただいた。先生の講義は素晴らしく、参加したH.D.Aのメンバーすべてが感銘を受け、テープ起こしをして、それをまとめ、冊子を作る事になった。それは後に通訳の川横さんと古谷先生によって完成させる事ができた。(私も下記に述べるようなパワーポイントでの記録を作る過程で理解した点で多少の協力をする事ができた。)
 私も個人的にとってきたビデオテープを見直しながら、ノートを取り直していたのだが、やがてパワーポイントで作った方が視覚的にも分かりやすいと感じ、カメラで撮ってきた写真や他の雑誌などの写真を使って個人的なノートブックとして作成していった。

 川村先生が講義の中でよく言われたのが、歯だけを診る歯医者ではなく、口全体を診る口腔科医になれということであった。そしてまた、口腔顔面痛やTMDのことをもっと学べという事も言われた。

 口腔顔面痛についての良い本が中々見つからなかったが、たまたま歯科医師会の用事で日本歯科医師会館に行った際に、時間があったので図書館で本を読む機会ができた。そしてこれも本当に偶然なのであるが、後に長野県歯科医師会長になられた、一志先生がおられて、便宜を図っていただけて、十分な時間を図書館で過ごす事ができた。そしてそのとき見つけたのが、ジェフェリーオケソン先生の書かれた、「ベルの口腔顔面痛」という本であった。
 オケソン先生は、コンティナムのテキストの参考文献にも何回も紹介されていた先生で、自宅に帰るとすぐに買い求めて、繰り返し読んだ。そこには顎関節症と間違えて、すぐにスプリント療法をしてしまいそうな病気の事も書かれていたが、具体的な歯科治療の記載が少なかった。そこでもっと歯科領域に限定した本はないかと探したところ、第一出版からオケソン先生が書かれた「顎口腔機能異常と咬合のマネジメント」という書籍があることが分かり、これも購入した。そして、この2冊の本によって、私の顎関節症の診断力も向上し、またTMDの理解も深まった。そして、そのような目が養われて上で、グレミリオン先生のビデオを改めて見るとまた新しい発見があり、それをまたパワーポイントに加えていく事となった。

 
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