先日、定期健診でおいでになった方のお口を拝見すると右下の奥歯の付け根にプラークがたまっていて、少し歯の表面も白濁しているようでした。
そこで患者さんに「最近、甘いものを食べるようになってきていませんか?」とお尋ねすると、びっくりされた顔をして「なんで、そんなことが分かるんですか?実はここ、2年くらい前から、キャラメルを食べるようになったんです。」とお話されました。
この患者さんはもう二十年以上前から、定期健診に通われていて、いつもは歯肉がピカピカで、プラークもあまりついていたことはなかったので、お聞きしたのですと説明しました。
長い期間定期健診に通われていると、ほんのわずかな変化が見て取れることがあります。いつもは綺麗なお口なのに、汚れが目立つ方にお聞きすると「主人が病気で」とか「介護が大変で」などというお話をされる方もいらっしゃいます。
また新村歯科医院では、必ず患者さんのお口の状態を写真を撮って記録しているので、それらを経年的に比較することで、患者さんが気づかないような変化を発見することがあります。
ある患者さんでは、上の前歯に隙間が出来てきていました。さらに詳しくお話を伺うと、子供のころ矯正をして歯並びを治したそうですが、舌の癖があったのでそれを治すための装置を入れていたことがあったということでした。矯正で歯並びを治しても、癖があったりすると後戻りを起こすことがあります。患者さんにはその辺のお話をして、口輪筋を鍛えるために「あいうべ体操」をやっていただくことにしました。
歯科健診で、お口の写真を撮らなかったり、衛生士任せで行っているところもあるようですが、それでは詳しいことは分かりません。
新村歯科医院では、定期健診をする事で患者さんの生活の変化も診ています。虫歯や歯周病は生活習慣病でもあるので、それらを見ていく必要があります。
ただ、お口が汚れているからといって「ブラッシングが足りませんね。」などとテレビのコマーシャルのような対応では本当に患者さんのためにならないと考えているからです。
TrackBack (0) | by pl_A-02219
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