2017.10.0305:15

 9月30日(土曜日)に来院された患者さんに「どうでしたか?」とお聞きすると「急性上顎洞炎」と診断されました。お薬を飲んで、今はよくなりました。」とお応え頂きました。

 

 この患者さんは、1週間前の9月23日に、左上の歯の痛みで来院されました。歯科用デンタルフィルムでその部位を撮ってみても、むし歯や歯周病の徴候は見えません。そこでパノラマ撮影という顔の部分全体が映るレントゲン撮影を行いました。

 その写真だけでは判読できませんでしたが、以前に撮影してあったパノラマレントゲン写真と比べると左側の上顎洞と呼ばれる部分に、やや変化が見られました。

 そこで患者さんに「以前蓄膿症といわれたことがありますか?」、また「鼻の横の部分を抑えた時に違和感はありますか?」とお聞きすると、両方とも「はい「」というお応えをいただいたので、「上顎洞炎という耳鼻科の病気の可能性があるので、そちらも受診してみてください。」とお伝えしていたのです。

 

 このように「歯の痛み」を訴える患者さんの中には「歯以外」の原因で痛んでいる方も少なからずいらっしゃいます。

 これらを診断していくには「口腔外科」という専門分野でトレーニングをつむというのが一つの方法です。

 もう一つは、長期的な臨床の中で、常に歯以外にも目を配っておく診断力の積み重ねも大切です。

 また自分で診断がつかない場合には、口腔外科などの専門家医を紹介するシステムを持っていることも大切な要素です。加えて紹介の前には事前に病名の予測を立てておくことも重要です。そして事前に予想した診断名と専門医が下した診断名が一致しており、その一致率が高まれば高まるほど、それだけ診断能力が身についたという事が言えます。

 

 最後にもう一つ、患者さんに継続して通っていただくことも大切です。歯科医院に蓄積された患者さんの情報と絶えず見比べながら、患者さんの今の状態を判断していけるからです。

 


 

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2017.09.2808:51

 私はコンポジットレジン修復は大変すばらしい治療法の一つだと考えています。

 

 その一つは直接修復、つまりむし歯の治療をした、その日のうちに詰め終わるということです。その点間接修復では型をとって別の日に詰めることになるので、1週間くらいの間に詰めなけれがならないという制約が出てきます。つまり予定があまり立てられないという患者さんには向いていません。あまり長期にわたり放置しておくと感染の危険性や歯が移動してせっかく製作した詰め物が合わなかったり、出来てきた詰め物が高くて調整に時間がかかったりします。

 二番目はむし歯の部分だけを削るだけなので、あまり痛くなく麻酔をしなくてもいいケースが多くなることです。(痛みに対する感受性が強い人は麻酔の必要があります。)インレーといって金属の詰め物をする場合は取れにくくするため、健全な歯の部分も削らなくてはならないため、大きく削ることとなり、治療後に痛みが出たり、しみたりすることがあります。

 三番目は色です。インレーでは銀色などの金属色が出るために審美的に気にする人には不向きです。その点コンポジットレジンは歯とほぼ同じ色が出せるので違和感が少ないです。

 

 さてこのように素晴らしいコンポジットレジン修復ですが、やはり基礎的で基本的な処置を怠ると、痛みが出たり、すぐ取れたりということになります。コンポジットレジン修復でいろいろなトラブルが起きるという先生はこの部分がおろそかになっているのではないでしょうか?

 私は長期的で安定し、審美性に富んだダイレクトボンディング治療を著名な先生方からセミナー等で学んでいますが、その技術と知識は保険診療におけるコンポジットレジン修復にも活かされています。

 また常にいろいろな書物を通し日々研鑽に努めています。

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2017.09.2305:57

 9月18日GC主催によるDr.Tapiaのダイレクトボンディングセミナーに参加してきましたが、その特典として小冊子が送られてきました。

 ここにはDr.Tapiaが開発に携わり、使用しているダイレクトボンディングの歯科材料であるエッセンシアについて、簡潔に分かりやすく説明されているので、どのような点が優れているのかを、冊子の一部からご紹介したいと思います。

 

 エッセンシアのコンセプトは「シンプル」ということですが、第一にエナメル質、象牙質の特徴を可能な限り再現した素材であるという事です。

 専門的になりますが、エナメル質、象牙質は加齢とともに彩度と透明度が上がりますが、エッセンシアのエナメル色、デンティン色もこの年代別の色調変化に注目し、設計されています。

 また天然歯に見られる光学特性を模倣し、エナメル色ではより透明性を高く、またデンティン色では光の反射と散乱するように作られています。

 第二点目は技術的な問題になりますが、色の再現にあたっては、天然歯の構造を模倣し、デンティン色、エナメル色を築盛していきます。特にエナメル色の厚みが重要なポイントとなります。

 エッセンシアではデンティン色が三種類、エナメル色が二種類でこれを適切に組み合わせ、厚みを調整することで、天然歯の美しさを再現していきます。

 従来型の材料ですと、ここはA1,ここはA3と歯の部分によって、何種類も材料を選択しなければなりませんでしたが、そのような複雑さからは解放されたと言えます。

 エッセンシアは上記のような優れた性質を持つ歯科材料ではありますが、それを活かすためには模型上での充分なトレーニングが必要となります。また従来型の製品に比べやや柔らかなため、Dr.Tapiaのような優れた先生のハンズオンセミナーも受けておく必要だと思います。

 またエッセンシアは歯の破折や変色歯のダイレクトベニアといった広範囲の修復に、より大きな効果が期待できるものと考えています。


 

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2017.09.2207:34

 Dr.TapiaはBio-Emulationグループの創設者のおひとりです。

 

 Bio-Emulationの考え方は、生体(歯科の場合には歯の構造)を模倣することによって、その目的(究極の審美修復)を達成することにあります。しかも単純に!

 この単純化という考え方は非常に大切です。なぜなら治療が複雑であれば、ほんの一握りの歯科医にしかできないですし、また時間もかかれば、それに伴い費用も高額になるためです。

 東京や大阪などの大都市で一人か二人にしかできない歯科治療であれば、多くの患者さんは通院できないですし、高額になれば、それを受診できる患者さんはさらに少なくなります。

 私がたびたび東京や大阪、名古屋で高名な先生の研修を受けるのは患者さんに代わって、歯科治療の技術を習い、それを長野県の患者さんにも受けてもらえるようにすることです。(実際私自身顎関節症の患者として1年間以上の期間大阪の診療所で治療をしてもらいました。)

 

 今回、Dr.Tapiaからいろいろ学ぶ事ができましたが、特にエッセンシアを使用するにあたっての筆の使い方、また前歯の表面性状である発育溝と周波条の形成の仕方については、細部にわたって、しかも個人的に学ぶことができました。

 現在これらのテクニックについては模型上でトレーニングしているところです。(いくらダイレクトボンディングの知識と技術があり、単純化してできるといっても、患者さんの治療の前には十分なトレーニングを前もって行うことが必要と考えています。)

 10月の半ば以降にはエッセンシアを使用しての審美修復が可能になると思いますので、今しばらくお待ちください。(従来の製品を使っての前歯の隙間治療でも充分効果があるので、ご希望の方は当歯科医院までご連絡ください。


 

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2017.09.2005:19

 9月18日東京にあるGCコーポレートセンターにおいて行われたJavier Tapia先生による「ダイレクトボンディングセミナー」に参加してきました。

 先生はGCヨーロッパの保存修復部門のアドバイザリースタッフの一員として、審美修復用(保健適応外)のコンポジットレジン「エッセンシア」の開発に取り組まれたスペイン在住の臨床歯科医です。

 先生は昨年11月にもBio-Emulationセミナーの講師のお一人として来日され、Bio-Emulation(生体模倣)の概念とその臨床応用についての講義と前歯修復のテーブルクリニックを行われました。

 今回セミナーが始まる前に先生にご挨拶に伺うと光栄にも私のことを覚えていてくださいました。

 「エッセンシア」はBio-Emulationグループの先生方がお使いになっておられるのですが、今年7月に日本においても販売されるようになった製品です。

 ただこの製品は、シェード(色)の概念が今までのものと異なっていることと、ペーストが柔らかなため扱いづらいという感想を持っており、模型実習として使ってはいましたが、患者さんの治療には使用していませんでした。

 今回は、ハンズオンセミナー(実習つきの講習会)だったので、色合わせやペーストの扱い方についてよく理解することができました。

 

 セミナーについてはまた後日ご紹介いたします。下のはDr.Tapiaとの記念写真です。後で見たらだいぶ緊張したような表情でした(笑)

 

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2017.09.1705:37

 明日東京において株式会社GC主催による審美歯科治療、ダイレクトボンディングセミナーが開催されます。

 

 講師はBio-EmulationのファウンダーのおひとりであるJavier Tapia Guadix先生です。先生は昨年やはり株式会社GC主催によるダイレクトボンディングセミナーでご講演とテーブルクリニックをしていただきましたが、今回はハンズオンセミナー、実習つきのセミナーなのでより多くのテクニックを学ぶことができると思います。

 世界的権威から知識とテクニックを学び、多くの患者さんのお役に立ちたいと思います。セミナーに関するご報告は、また後日にさせていただきます。

 


 

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2017.09.1207:24

 高橋登先生によるトクヤマデンタル倶楽部セミナーを受講してから、早くも一週間が過ぎてしまいました。

 前回もご紹介したように、主催者側からセミナー内容についてはネット上にアップしないようにという提示があったので、それについては触れることはできません。

 ただ今回セミナーで使用した株式会社トクヤマデンタルのボンディング材、ボンドマーライトレスについては、問題ないと思われるのでご紹介します。

 

 コンポジットレジン修復を成功させるにはいくつかの要素がありますが、その一つは優れたボンディング材の選択とその使用方法です。最高の材料を最適な手順で用いるという事です。

 私は今までクラレノリタケデンタル株式会社のメガボンドという製品を使用してきました。クラレノリタケのボンディング材に関しては、メーカー主催のセミナー以外の場所で、いくつかの大学の先生方が推奨してきたからです。

(クラレノリタケのボンディング材に関しては、他社もその技術に追従したため、現在「本家」では「抗菌性」という付加価値をつけた製品を販売しています。)

 

 今回はトクヤマデンタルというメーカー主催のセミナーではありましたが、その優れた接着性、光ではなく化学的反応によるボンディングという点において、今後ボンディング材のゴールデンスタンダードになるのではないかと思いました。

 

 このボンディング材はマルチユースといって、コンポジットレジンだけでなく、金属やセラミックなどにも強力な接着性があるので、早速購入し使用し始めています。

 当日は開発に関わった高橋登先生の使用上の注意点もお聞きしたので、使用法に関しても万全の態勢をとることができていると思います。


 

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2017.09.1118:36

 前歯に隙間がある場合、ダイレクトボンディングでどこまで閉じることが可能なのでしょうか?

 

 下の症例はかなり前歯の隙間が広く開いています。この患者さんがお見えになった時、カウンセリング時に「もしかしたら、閉じることは出来ても、きれいな形に仕上げることは難しいかもしれません。その場合一度閉じてから、さらにダイレクトベニアという手法を使って、形を修正する可能性があります。」というお話をさせていただきました。

 その日は写真と二つの歯型を取らせていただいき、次回の予約に合わせて、模型製作とシリコンコアの作製を行いました。

 そして二回目の来院時に、隙間を閉じた模型とダイレクトベニアを施した模型を見てもらい、治療手順をお話しました。

 幸いなことにこの患者さんは、隙間を閉じた段階で、気に入っていただき、ダイレクトベニアを行うことなく終了しました。

 下の写真はその直後のものです。多少左右のバランスが悪かったので、次回の研磨時に形態修正も行って完了しました。

 

 ダイレクトボンディング治療は審美性を追求するものですが、「美の基準」は患者さん個人個人で様々です。

 あまりその基準が高いとダイレクトボンディングでは対応できない場合がありますのでご了承ください。

 最後に症例写真の掲載を許可していただいた患者さんに感謝します。

 

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2017.09.0909:00

 今回は前歯の隙間(正中離開)と小さな歯(矮小歯)を治した症例です。

 

 患者さんに来院して位だたいたら、まずどんなことがお困りかをお聞きします。そして、ダイレクトボンディングで出来ることと、出来ない事をご説明し、費用についてご説明します。(カウンセリング)患者さんが治療に同意していただいたら、その日はお口の写真と歯型を取って終了します。

 歯型を元に治療後の状態を模型上でワックス(歯科用の蠟)で製作し、シリコンガイドを作って準備します。

 二度目の来院で、シリコンガイドをもとに患者さんの気になる所を治療していきます。今回は最初に隙間を治し、次の来院時に歯の形(矮小歯)を治しました。

 そして三回目に治した部分の研磨、また必要があれば形態の微調整を行います。

 

 下の写真はその治療前と治療後の状態です。(影が映って見にくくなっていてすみません。この症例については後日またご紹介いたします。)

 また写真の公開に同意していただいた患者さんに感謝します。

 

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2017.09.0507:27

 コンポジットレジン修復を行った歯が痛むという事は、ここ10年で一人くらいだと思うが、以前はもっと多かったと思います。

 特に私が勤めていた頃は象牙質に接着する材料が開発されていなかったので、細心の注意を払っても、微小漏洩といって僅かな隙間から細菌が入り込んで痛みを生じることがたまにありました。

 現在はコンポジットレジンにおける接着技術が大幅に進歩しているので、痛みの原因がその材料にあるということはありません。

 その責任は術者側にある場合がほとんどだと思います。(ただむし歯の穴が大きく、事前に術者から痛みが出る可能性を伝えられた場合は除きます。歯の神経をとるとどうしても歯が欠けたり、折れたりしやすくなるのです。だから私も含め多くの歯科医は出来るだけ歯の神経を残そうと試みます。)

 現在私が最も気をつけているのが、微小漏洩です。材料の進歩が進んでも、扱う人の操作によって微小漏洩は起きやすくなります。

 また微小漏洩を起こさないような事前の準備も大切です。

 

 このように細心の注意を払って臨むことで患者さんに、長期的に安定した治療を提供することができると考え日々努めています。

 ただ患者さんにも定期的に来院していただき、プラークコントロールなどのチェックも大切ですのでよろしくお願い致します。


 

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