2017年08月15日
インプラントorインダイレクトボンディングブリッジ?Part2

 インプラントとインダイレクトボンディングブリッジをその手法の違いや材料のみによって、どちらが長持ちするかは、あまり意味がないと思われます。

 例えばインプラントなら10年持つが、インダイレクトボンディングブリッジでは5年しか持たない等圧倒的な違いはないと思われます。

 それより大切なことは患者さんと歯科医院が協力して行う予防法の確立です。一般的な歯科医院(これはスウェーデン等の欧米先進国でも同じ)での抜歯の主な原因はむし歯と歯周病です。しかし予防法が確立され、そして継続することによって、これらのことは起こらないという調査結果(カールスタットにおける疫学調査)がスウェーデンのアクセルソン先生らによって明らかにされています。

 

 しかしそれだけ徹底した予防法を確立しても、抜歯のケースが残りました。そしてそれは、歯の破折あるいは歯の根の破折でした。

 宮下裕志先生のビデオ講義では、その原因について取り上げていませんでしたが、私は歯にかかるストレス、またはかみ合わせの問題と考えています。

 これはアメリカの歯科医であるピーター・ドーソン先生からの教えです。ドーソン先生のテキストにも書かれているのですが、むし歯や歯周病にもこのかみ合わせの問題が関与しています。

 もし抜歯された歯の原因が、かみ合わせだとしたら、そこにインプラントを入れたらどうなるのでしょう?また同じ運命をたどるのではないでしょうか?

 だとしたらブリッジにしてストレスの分散を図った方が、より長持ちするのではないでしょうか?

 もちろんインダイレクトボンディングブリッジにしても、ストレスはかかり続けますから、破折ということは起きる可能性があります。しかし定期的な来院によって小規模の修正で十分対応が可能です。

 でもインプラントは骨にストレスがかかり、骨に問題が生じてしまうので、より大きな問題が残ります。

 新村歯科医院では中間歯欠損といって歯を抜いた前後に他の歯が残っている場合はブリッジをお勧めしています。

 インプラントは奥にブリッジの土台になる歯がない場合にお勧めしています。


 
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